Reality~切ない恋の唄~
そこに写っているのは、
消火器を投げ飛ばす私と
フロントガラスが粉々になった可哀相な車。



「これは…、記者が麗さんに…」

「だからって、消火器投げる必要はないでしょう。」

眼鏡をかけ直して、
頭を抱える桜井社長。



「あなたは、今が大切な時期なのよ。もう少し自分の行動に責任を持ちなさい。」

「はい…」



社長は大きくため息をつくと、
鋭い目を私に向けた。

「それと、あなたに一つだけ忠告しておくわ。」
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