俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
こう見えても、42歳のあたしの母。
家には、他にも個性的な人がおります……。
でも、今それはおいといて――。
「実來、なんかあった?漫画買いに行くってご機嫌だったじゃない?」
あぁ、またあの記憶がよみがえってくる。
最悪なこと、この上ないっ!
「ものすごく最悪なことがあったの!!今はあんまり思い出させないで。」
あたしは洗面所にドカドカ歩いていく。
イライラしながらも大事なものが入った袋を、愛をこめ丁寧に壁に立て掛けた。
いくらイライラしてても、これはあたしの宝だからね。