“スキ”を10文字以内で答えよ
「奈神実依って、アンタもしかして…」
「そ。俺の生徒」
悪びれる事無く、奴はニヤリと口角を上げる。
「姉ちゃんから話聞いた時、奈神っぽいなーって思ってたんだよな」
嫌。
「本当にお前だったんだ。すっげー偶然」
やめて。
「ちょっと先生に向かってその口の利き方…っ?!実依ちゃん?」
両肩を掴まれ、ガクンガクンと揺さぶられる。
「実依ちゃんもしかして、遥斗に何かされたの?!」
答えられません。
小説書いてるの、バレましたから。
「遥斗、実依ちゃんに何したの?」
「はあ?俺こいつが教室で寝てたから、原稿ちらっと見ただけ…」
パシンッ!!
乾いた音が響いたと思ったら、凛子さんが弟である奴の頭を叩いていた。
「アンタ、何やってんのよ!!」