恋心



強がりで。

意地っ張りで。

素直じゃなくて。



だけど…

本当の清原は繊細で傷つきやすくて…

きっと誰よりも優しい。



「寝たの?」


しばらくしたら寝息が聞こえてきて。

そっと振り返ったら、清原は気持ちよさそうに眠っていた。



あたしはそーっと清原の腕をほどき、ゆっくりとベッドから出た。


あ…もう5時か…。


時計に目を向けると、時刻は5時過ぎになっていて。


ふと思い立ったあたしは、清原の部屋を出ると、キッチンに入らせてもらい夕食の用意を始めた。


毎日あいつが作ってる夕食。

あんまりあたしは料理をしたことがないけど。少しでも手伝えることはしてあげたい。


慣れない手付きでテンパりながらも、バタバタと夕食の用意を進めていった。

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