恋心



やっぱりあいつは最低なヤツだ。


小さい子供と接していた時に見た、あの顔と優しい感じ。

あの時はちょっとギャップを感じたりしたけど…


そんなのただの思い過ごしだった。



全然いいヤツなんかじゃない。


見たまま、噂のまま、
そのままの、チャラ男のタラシ。



ヒドくない?

ナミちゃんのことどう思ってるわけ?



イライラする気持ちを抑えることが出来ないまま、あたしはずっと苛立っていた。


その日、眠るその瞬間まで。

怒りを忘れられないほどに。

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