ラスト クエスチョン
 ボクはボクでマイペースに出世街道を直進していた。

 親が薦めるのは女子校の推薦枠なんだけど、小学生の頃から目指してた高校は自分の成績ではまあ、無理だなって思い始めてあきらめてたら、いつも雑用を押しつけてくる教師が、

「今までの努力は無駄じゃない。先生は、おまえがクラスのためにすごくがんばってたの、知ってるぞ」

 と、三者面談でぬけぬけと親の前で言うもんだから、急遽、教育方針が変わって父は勉強勉強と言い始めた。

 おかげで家の手伝いから解放されたので一日九時間の勉強タイムが確保された。

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