未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

「おっ時田、いいとこに来たな」


辻之内とともに職員室へ現れたあたしの顔を見るなりキジモンが言った。

しかもニンマリと笑っている……無気味すぎるよ。

いいとこに来たなんて、なにかな? 嫌な予感しかしないのですが……。


「あたしに何か用でした?」

「そうなんだ。
特別授業の時田のレポート、すごく良かったぞ」

「それはどうもありがとうございます」


……キジモンまだ笑ってるよ。マジでブッキーなんですけど?


「それでな時田、夏休み明けに、特別授業の内容を題材にした研究発表会をやることになったんだ」

「はい」

「それでうちのクラスの代表なんだが、クラス委員の松井にしようかと思って」

「はあ」

「思っていたんだかな?」

「…だが?」

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