未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

辻之内には、忘れられない人がいる──らしい。

そのことは、そりゃあ、ちょっとは気になるけど……。


彼の部屋へ行った日──寝ぼけ眼であたしのことギュッてしたあの時、やっぱりあれもその好きな人の夢でも見てたのかなって思うんだけど……。

それでもいいんだ。

気になることはあるけど、でもこうやって、また辻之内とマンツーマンしちゃうことを楽しみにしてたあたしがいる。

すっごくウキウキしてる、今まで味わったことないくらい。

この浮かれた気分ってなんだろう?
……なぜだろう?


「──……」


でも。

多少の疑問はあるけど、深く考えるのは後にして……今は思うまま成り行きのまま。

それに、この暑さのせいにしちゃって

Let's go!! だね。

< 150 / 406 >

この作品をシェア

pagetop