未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

「そっか、だよね」


と言ってにっこりとした辻之内は、立ちあがり辺りを見回した。


そして少しして「あそこで休もっか?」と車道の向こう側を指さした。

顔を上げると、4階建ての茶色の建物の2階に “喫茶” の文字が見える。


「冷たいものでも飲みながら、さっきからやってること説明するよ。
ね、そうしよ?」


まるで幼児をなだめるみたいな話し方。屈んで目線を合わせてくる。

プラス、お得意の小首傾げポーズ。


「/////……」


例えばあたしが少女マンガの登場人物だったら、

“ボッ”

顔の横にそんな文字が浮きでちゃうかも、って思った。


だってなんなの、その顔は?
何度見てもなんていうか………ゔー! 言葉に困るよ。

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