未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

「時田、さっきー」

「なにー?」

「さっき、花壇の端に座ってたときー」

「うんっ」


辻之内の声を聞き取ろうと距離を狭めた。
そしたら、もっと体温を感じて──


「あのとき時田、パンツ見えてたからー」


………え。


「だからー」


マ、マジでっ……!?


「だからー、気をつけてー!」


ってそんなこと、そんな爽やかに言われても……て、っていうか


「降りる~! 降ろしてーっ!!」

「えー? なんでー?」


なんでって、パンツ見られて、いままで気づいてなくて、それでそんな告白のされ方して……普通に考えてメチャクチャ恥ずかしいじゃない!

へぇ、そうなんだ~って乗ってられないでしょ!


「もうっ、降ろしてよー!」

「ダメだよ」


優しいなんて思ったの撤回!

パンツ見えてたのは辻之内のせいじゃないけど、でもでも優しくなんてなーい!!

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