未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

と、そのときだった。



静寂を破ったのは


「時田?」


恐る恐るという感じで呼びかけてきた、声。



それは優しく甘く……


あたしの想像を大きく覆した


それは大好きな声。



ゆっくりと振り向いてその顔を確認すると。

ジワジワと湧いてきた涙がどっと溢れ出て。



「つじのうち~~~っ」



緊張し過ぎでカチコチになってた体から力が抜けて、その場にへなへなと座りこんでしまった。




< 363 / 406 >

この作品をシェア

pagetop