未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

枕の横にあるクッションを引き寄せ、ポスッとおでこの上に乗せた。

なんだか凄ーく疲れを感じる。


「はあ~……」


さっきよりずっと大きな、全身の毛穴から溢れでるようなため息がこぼれた。


ちょっと "辻之内、辻之内" って気にしすぎだよ。

これじゃまるで、暗示にかかっちゃったその他大勢の女子の一人みたいじゃない。

あたしに限ってはそんなことないのに。
そうだよ絶対にないから!

王子様だか天使様だか知らないけど。

そんなに簡単に辻之内マジックになんて、かかったりしないんだから。


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