俺様狼と子猫少女の秘密の時間③

―――……


「龍樹の馬鹿野郎！」


「あーはいはい」


「どんだけ大変だったと思ってんだよ！？」


「お疲れさん」


…ったく…。

もう二時間もこれだ。

いい加減しつこい。


「雪菜ちゃんなんて雪菜ちゃんなんて……『あたし彼女なのよ！？　帰りなさいよ！』とか言ってくれちゃったんだよ！？」


…………。


「……なに…？」


おい…。

今ものすごーく聞きたくない一言を…。


「まあ彼女可愛いし、渋々でも納得するやつは多いだろ。とりあえずそういうことにしといてもらったら？」


「お前馬鹿だろ」


この勢いじゃ……あの時と同じことんなるぞ。

悠由がミサキだかミユキだか忘れたけどそんな感じの名前のやつに嫌がらせされたときみたいに…。

しかも今度は俺個人だけじゃない。

“雑誌に載った俺”として見るやつも多いんだ。


「…めんどくせぇじゃねーか」


「俺に言うな」