結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
 ラストは中華街。


 二人で店に入ってオーダーしようとした時…如月さんの電話が鳴った。


 「ちょっと失礼~」


 如月さんは椅子を引いて立ち上がって階段の方に出てしまった。



 オーダーを聞きにチャイナドレス姿の店員さんがやって来た。如月さんとまだ
何も…キメていなかった。


 「後でお願いします…」



 丁重に断って…私は如月さんが戻って来るのを待つことにした。




 「悪い…若菜ちゃん…俺…急用で会社に戻らないといけない…」


 「……」



 「適当にお金…置いていくから…食べといて」


 テーブルに2万円置いて…如月さんが出て行った。こんなにお金置いてい
かれても・・・私は少々困惑した。でもまあ…家出の軍資金にしようと自分の財布に入れた。

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