結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
 如月さんと一緒に横浜の観光名所を回った。



 ランドマークタワー、レンガ倉庫…馬車道。


 ありきたりな横浜のデートコース。すれ違う皆が如月さんのことを見つめる。
 やはり…あのカウボーイ姿が雑踏の中で異彩を放つ。


 そんな如月さんと居る私は気の向くままに家を出た時の普段着姿。私たち二人
して、目立っているような気がし始め、私は羞恥で顔を俯かせる。



 「どうした?若菜ちゃん」


 「え、あ…如月さんって普段は何をしていらっしゃる人ですか?」



 「社長」


 如月さんは…冗談めかしに呟く。声音はマジじゃないもんだから…あまりマジ
にはしていなかった。



 



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