結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》

 神さんは聡を抱っこした。


 あの人とお母さんの子供…。


 私の異父弟…。


 「……」


 あの人の子供なのに…私は聡を憎めなかった。


 聡には何の罪もない……。


 私が父親を知らないように…


 聡の脳裏には父親であるあの人の顔は残らないかもしれない。



 神さんにあやされてケラケラ笑う聡。


 父親の死も理解出来ず…通夜と葬式と一人で無邪気に聡は笑っていた。


 それが余計に周囲の涙を誘った。

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