声の届く場所。
「羽衣ちゃん、そんなこと嘘つく人
滅多にいないよ?」


私が言うと、羽衣ちゃんは


『そっかー』と頷いた。


・・でも、意外なのは


私も。  甘いもの好きそうには


あんまり見えないもんなあ。



「・・さぁさぁ、立ち話ばっかりじゃ疲れるよ。
座って」


不意に、岡原君のお父さんが言った。


近くに、四人分の椅子と一つのテーブルが


設置されていた。


「うわー、おじさんありがとー!」


やったー、と言いながら一番乗りで羽衣ちゃんが


座った。


その隣に、私も座った。


「もう少し待っててくれるかな? 
ロールケーキ、持ってくるから」

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