悪魔なキミと愛契約


「兄上。
お呼びでしょうか」


ルカがヘイリ様の前で跪いた。


小さくなったルカを見て、私の体は無意識のうちに動き出していた。


殺したくて殺したくて

気が焦ってしまったかな。



「こらこら、サラ。
まだだ。もう少し大人しくしていろ」


私の腕を掴んで止めたのは、ヘイリ様。


恥ずかしい!!


気持ちが高ぶりすぎて、行動を抑えられなかった。


「申し訳ございません」


すぐにヘイリ様の隣に戻った。


「ルカよ、見てみろ。
よく育ったであろう。
忠実に私に仕えてくれているよ」


「………」


「今日はサラに、初めての仕事を与えた。
少し緊張しているから、おまえがリードしてやれ」


ルカの眉がピクリと動いた。


「ルカよ。
手加減してやれよ? 私の可愛い奴隷を傷付けないでおくれ」


ヘイリ様。

なんてお優しいんでしょう。


こんな奴隷の私のことを心配して下さるなんて。


ご主人様がヘイリ様で、私はとても幸せ者です。





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