悪魔なキミと愛契約



宣戦布告したのはいいものの……



「ルカっ!!!
どこに行きやがったぁ!!!!」



怒りに任せて、あの捻くれた性格を叩き直してやろうと思ったのに。


一度部屋に戻ってまた来てみたら、ルカの姿が見当たらないんですけど!!


ドスンドスンと足音を響かせ、どこまで続いているのかわからない廊下を進む。


目についたドアというドアを開けていったが、どれももぬけの殻。


あいつ……

一体どこに逃げやがった。



「あ、サラ様」


突然、背後から名前を呼ばれ振り返った。


そこにいたのは、シキだった。


「ちょうどよかった、シキ。
ルカ見てない?
今からみっちり鍛えてやろうと思ったのに、どこにも見当たらないんだ」


「ああ、私言ってませんでしたっけ?」


「………」


「ルカ様は、日中は魔界へ行って会議に出ておられるのです」


「会議?」


「えぇ。
ハーフといえども魔界の王子ですから」



あぁ、そうか。

よくわかんないけど、王子は王子なりの仕事があるのか……


「じゃあ、私の仕事は夜しか出来ないってこと?」


「そういうことになりますね」


シキがニッコリと笑った。


そういう大切なことは、最初で言ってよ。


こんなに必死でバカ王子を捜し回った私、アホみたいじゃん。


「まぁ、今はゆっくりなさって下さい。
急に環境が変わって、サラ様もお疲れになったでしょう?
きっと長期戦になると思います。
ルカ様がお戻りになるまで、部屋でお休みになって下さい」


シキはそう言うと、一礼して去って行った。



長期戦……か。


まだ何も始まっていない。

一体、どのくらい時間がかかるんだろう。


私、本当に元の世界に戻れるのだろうか。




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