あたしが好きになったのは不良軍団!?

友達

あれから家に帰ってアカリちゃんにメールした。
メールして携帯を充電して布団に潜り込んだらふと・・・浮かんだ。
明日から一人で登校。
あたしが自分から言い出したからしょうがない。
でも・・・
寂しいだろうな。
みんなに合う前は一人が当たり前だと思ってた。
でも、あたしの生活は変わった。
まぁ・・・頑張るか!って自分に言い聞かせて眠りについた。

まぶしい光が射しこむ。
まるで早く起きろって言われてるみたい・・・。
あたしは重い体を起こして着替えた。
リビングに向かってパンを食べて、
「いってきまーす」
家を出た。
家を出てから空を見上げて、
「いっちょ頑張りますか!」
気合いを入れた。
今日もまた一日が始まる。
あたしは歩き出した。
外はまだあたし以外いないようだ。
そんなことを考えながら一人しりとりをした。
なんとなく・・・・
なんとなくだけど声に出した。
「りんご・・・ごりら・・・らっぱ・・・」
ほかから聞けば独り言。
「ぱんだ・・・だちょう・・・うさぎ・・・」
まだ一人しりとりは続く。
「ギター・・・鷹・・・カラス・・・スミレ・・・レンコン・・・」
ん?
「あ・・・」
自分で『ん』って言っちゃった。
「あーあ・・・」
することがなくなっちゃったよ・・・。
あたしはトボトボ歩いた。
そしたら、
「ばーーーーか!」
いきなり肩を押された。
「はぁ!?」
あたしは後ろに振り返った。
そこに居たのは・・・
「ヒカル!?」
「おまえ独り言、言ってたよな・・・寂しい奴・・・」
あたしの後ろに居たのはヒカルだった。
って・・・!
「寂しくないもん!」
「ちょー寂しい奴。おまえの独り言聞いてて鳥肌たったし」
「はぁ~!?」
ヒカルはガキっぽく笑った。
そして、
「行こうぜ」
あたしの腕を強く引っ張って走り出した。




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