BEST FRIEND
いつものように登校して、いつものように笑っていれば夏海も気にしないで普通に接してくれたかもしれない。でも、ハルはいつもの笑顔を見せられる自信が無かった。
今でも本当に好きだから、夏海の顔を見れば諦められずにまた泣いてしまう。しばらくはいつものように笑えないだろう。
夏海の事を思い出しまた涙が出てきそうになった時、コンコンとドアがノックされた。
「ハルー。お見舞いに来てくれたわよ」
お母さんの言葉に顔を向けると、お母さんの隣に夏海が立っていた。
「よう」
手を上げて部屋に入って来る夏海。ハルは夏海を見て目を見開く。
「な、夏海!?」
そしてハルは慌てて布団を頭まで被った。
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