BEST FRIEND
「その時は出来なかった。恵が本当に好きだったし、恵がいれば怖いものなんて何も無かった。でも、今は逃げなくて良かったって思う。たかが中学生が駆け落ちなんて出来るはずないし、知らない土地で恵を守る事なんて出来ないだろう…。それにあの時逃げてたら、ハル達にも出会ってなかったしな」
「……」
恵さんは凄い。ちゃんと自分の事も夏海の事を考えて、ちゃんと決断したんだ。
それに比べて私は自分がどうしたいのかも、これが優一さんの為になるかも分からず返事をしてしまった。
夏海、今の私はどうしたらいい?
そんな事聞けるはずもなく、ただ夏海に心配させるだけだった。
「どうした?彼氏とケンカでもしたか?」
「うん…まあ、そんなとこ…」
元気の無い声で返事をすると、夏海が頭を優しく撫でてくれた。
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