なんで伝わらないかな…
嬉しい。


でも…

「…奏斗先輩」

『ん?』




私は幸せになっちゃだめなんだ。

「私も…

奏斗先輩のこと好きです。

でも




私は…
幸せになっちゃだめなんです。
私が幸せになったら…みんなを不幸しちゃうんです。



だから奏斗先輩とは…」

私はそこまで言うと…

奏斗先輩の腕を抜け出した……




つもりだった。

ぬっ抜け出せない!?
何故!?


『離さない。



結子ちゃんは俺のそばで幸せになればいい。




不幸になんてさせないから…

俺がみんな幸せにする。』
奏斗先輩…

そこまで言うと奏斗先輩は私を自分と向き合わせるようにしてすわった。


『聞いて…結子ちゃん…


結子ちゃんは俺が好きなんだよね?』


「…はい」
改めていわれると恥ずかしい。
私が思わず下を向いてしまうと…


顎をグイッとあげられた。


『なら問題ない。




俺のそばにいて」


そういったときの奏斗先輩は
少年のような無邪気な笑顔で私を見つめていた。

「私…奏斗先輩のそばにいていいんですか…?」

『うん…いいんだよ。』

「奏斗先輩不幸にならない?」

『絶対ならない。




結子ちゃん…俺と二人で幸せになろう」

「はい!」
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