SPIRAL
「どうしたの?乙葉、大丈夫?」
「ほらまたうちを馬鹿あつかい。塾でトップの成績だからって調子のんなよ」
「いい加減にしてよ?」
「あんたとあんたのお兄ちゃんどっちも変人。あ、お兄ちゃんの名前なんだっけ、幸人?じゃあ変人でいいじゃん。飯島変人!」
私は激しい怒りで手が震えた。
「家族に変人がいて可愛そう。うちが殺してあげようか?」
乙葉はげらげら笑っている。
もう限界だった。
これ以上兄の悪口を言われるのは。
「うるさい!」