SPIRAL

「どうしたの?乙葉、大丈夫?」

「ほらまたうちを馬鹿あつかい。塾でトップの成績だからって調子のんなよ」

「いい加減にしてよ?」

「あんたとあんたのお兄ちゃんどっちも変人。あ、お兄ちゃんの名前なんだっけ、幸人?じゃあ変人でいいじゃん。飯島変人!」

私は激しい怒りで手が震えた。

「家族に変人がいて可愛そう。うちが殺してあげようか?」

乙葉はげらげら笑っている。

もう限界だった。

これ以上兄の悪口を言われるのは。

「うるさい!」






< 9 / 66 >

この作品をシェア

pagetop