マスカラぱんだ
唇が触れただけの短いキスが終わると、すぐにまた、碧の唇が私の唇を熱く塞ぐ。
その碧の唇をただ、瞳を閉じて受け入れるだけで精一杯だった。
そんな中。不意に遠くから、子供達のにぎやかな声が耳に届く。
もしかしたら、この公園に遊びに来たのかもしれない。
キスをしているところを見られたら、恥ずかしいかも。
そう思ったのは、もちろん私だけじゃない。
碧は唇を離すと私から視線を逸らし、ベンチからスクッと立ち上がる。
「チッ。邪魔が入った。」
ボソリと呟きながら、碧は公園の出口に向かって足を進めた。
その碧の後を追いながら、フツフツと湧き上がる喜びを噛み締める。
私。碧とキスしちゃった。と。
隣を歩く碧のカッコイイ横顔を見つめながら、いつまでもキスの余韻に浸った。