マスカラぱんだ


そんなボロボロな私の耳に、優しく穏やかな声が響く。


「大丈夫?これ使って。」


涙で揺れる目の前に差し出されたのは、水色のハンカチ。

そのハンカチに、遠慮なく手を伸ばす。

そして綺麗にアイロンの掛かったその水色のハンカチを、クシャクシャにして涙を思いっきり拭ってやった。


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