死神彼氏と五日間
―――それから少し遡る。
厚木真奈は大学の門の前で仁王立ちをしていた。
しかし、その勇ましい姿とは対照的な笑顔を浮かべてもいた。
真奈は念願だった第一志望に見事合格し、晴れて大学一年になったのだ。
……気がつくと怪しい視線を感じる。
―――…ん?
通り越す人々が皆、真奈の姿を見ているのだ。
―――…なんだってそんな私のことばかり?
はっ!といかにもわざとらしく思い浮かんだらしい。