十人十恋-じゅうにんとこい-
朝起きて、支度をして、朝ごはんを食べに行こうとしたら、ホストマザーがいた。

ホストマザーは「しばらく、車で学校に行くからね」と言われた。

車で行くと学校は約三分で着くのでラッキー☆だったけど、何か、複雑。

ご飯をゆっくり食べて、歯を磨いてママさんはアタシを学校に連れて行ってくれた。

所長さんから言われた事は…

「ELSは大学付属だから、大学のカウンセリングにしばらく行くこと」

と言われた。

「あ、そうそう、美月。これは、留学生にまだ言ってないことなんだけど、六月にプロムがあるの。もし、カウンセリングして、いけるようになったら、会計士さんに四十ドル払ってね。」

「…あの、プロムってなんですか?」

「プロムって言うのは、本来なら高校最後に行われるダンス・パーティーなんだけど、この大学は毎年、“卒業式の二次会”みたいなカンジで行われるの。二次会だから、学校外の生徒も、誰でも参加できるんだけど…夜に行われるし、会場も学校外で心配なの。私たちは、生徒の監視役で、毎年行ってるんだけどね」

「そ、そうですか…」

「プロムは、男女のペアか、友達だけで行っても良いのよ」

「興味があります!アタシ、心身ともに回復して見せます!」

「がんばってね、美月」

「あ、そういえば、あの人、どうなったのですか?」

「あぁ、今朝、帰国させたわ。私達が判断した結果、“強制帰国”にしたの」

き、急だなぁ~…

所長さんとおしゃべりしてたら、時間が経って、カウンセリングに行って、授業に出た。

カウンセリングで休んだ授業は、“欠席”にならないみたい。

そして、四時間目、会計士さんが来て、皆にプロムのコトを伝えた。


:一人、四十ドル

:ドレスを借りれるところは、学校の近く

:ドレスを借りる値段はドレスによって違う

:会場は、隣町のホール


だって。

…どうしようかなぁ~…

友達、いないし…


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