INCOMPLETE A PICTURE BOOK
せめてもの潤への償いは、“もう姿を表さないこと”。
もともと潤の父親は緒方のおじさんだ。
だから潤は緒方にとっては姪にあたるわけだ。
そんな数少ない親類の成長を見守れない事はとても辛い。
いや、実は潤にもう会わないと決めたのも、辛いと思うのも全部、自分の弱い心からかもしれない。
ようするに自分は怖いのだ。
潤に責められるのが。
“裏切り者”といわれ、
“卑怯者”と言われ、
“最低!”“弱虫”と言われるのがとてつもなく怖いだけなんだ。
だから何一つ成長しない。