男装人生
「え?圭也、ナンパしたことないのぉ?」
「そんな機会ねーよ。」
確かに。
「なんだ。見かけ倒しかぁ~」
ハル、見かけに似合わず毒舌だ。
ハルの物言いにムッとした様子の圭也。
「ハルはあるのかよ。彼女いたことはあんの?」
「そりゃあ、いたよ。ナンパはないかな~」
"そりゃあいたよ"発言に圭也の顔色が変わる。
「へッ。ハルだってナンパはないんだろ~?人の事よく言えるよな~」
うわッ、喧嘩にならなきゃいいけど。
「なんだぁ~圭也、女受けしそうな顔だから結構遊んでるのかと思ってたぁ。」
「は⁉」
「モテル顔ってこと。」
「・・・・そう、か。」
圭也の口元がニヤつき始める。
ハルの言葉に気を良くしたようだ。
「・・・圭也は、高校デビュー。」
「え?」
「ちょっ、凛太郎‼それ内緒の約束だろーー?」
「凛、金髪とカラコンのこと?」
「うん。」
「おいッ‼凛太郎、ヒデ~」
マジか‼
圭也って高校デビューだったんだ。
面白いことを知ってしまった。
そんなことを話している中、噂の女子高生たちがチラチラとこちらを見ていることに気づく。
この距離じゃ話の内容は聞こえないだろう。
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