君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



店の正面の扉がまだ開いていたから、皆さんに挨拶がてら、そこから外に出た。


「うわぁ、寒いな…」


白い息をハァと出してみる。

さすがは冷え込むこの時期だなぁ、、、真っ暗な空に、はっきり見える星とあたしの息、、、ってか。

やだ、ポエムっぽい!

1人クス…と笑うと、あたしはライダースジャケットのポケットに手を突っ込んで、歩き始めた。



「めーいちゃん」


突然の呼び掛けにびっくりして振り返るけど、どこからの声なのかわからなくてキョロキョロしていると、、、

───トンッ…

「きゃっ…!」

後ろから背中を突かれた。



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