魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
やはり、人と関わっていないせいか
私は人が苦手だ。
1度か2度、周りの皆と同じような
服を着、市場へ足を運べば
あの、ヒソヒソ声。
そういう噂話とやらがなぜか無性に
耳に入ってくるのは何故だろう?
何故、鼓動がこんなにも早いんだろう?
「・・・・・っ」
その日から私は人前に出るのを止めた。
食料調達の時も、真っ黒なマントに
身を包んで、ひっそりと
家を抜け出し、ざわめく市場の中に
ひっそり入り込んでまたひっそりと
出て行く。
そして。
空が闇に覆われると、
私は家を出て
綺麗な芝生に蹲る。
最初は嫌な事があったとき。
その次はそんな事を考える、
自分が嫌になった時・・・・
今ではもう、習慣。
今日、何があって
何が起こって、何が嫌で・・・・
そこは、私の反省の場なのだ。