魔女が涙を流す夜~リンドブルムの剣~
ベットに寝かせてから
毛布をかけて、
それから自分がまだ素であった事に気付き
慌てて黒のマントを羽織った。
眉間に皺を寄せ、
具合が悪そうに、時たま唸る。
布を真水に浸し、ぎゅ、と絞って
彼の額にのせる。
さっきより、
表情、柔らかくなったのかしら・・・・?
ヒト、の表情なんて
観る機会なんかないし
よく分からないけれど、
眉間の皺が少し薄くなったし・・・
よいのだろう。多分・・・?
火を焚くと、少し暖かくなった。
「・・・・寒いものね、」
先ほどより、表情も緩み、
心地よさそうに目を閉じるのを観て
「・・・・・大丈夫、かしら・・・?」