S・S・S
「や、だっ!やだやだやだっ!シュンくん、冗談やめてっ!」
何コレ、どういう状態!?
いつの間にか、足が震えていた。
怖い―…。
圧倒的な力の差を前に感じたのは、純粋な恐怖だった。
「ねぇ、サラさん、ここのスキー場のルール、知ってますか?」
なんとか身体を離そうとシュンくんの肩に掛けた手を逆に取られる。
痛い。なんて力。
ちくしょう、敵わない。
……悔しい。
こんなこと、する子だと思ってなかった。
手と手が押し合う。けど、シュンくんは余裕の表情だ。
次第に息が上がってくる。
「ルー、ル…?」
・・・一体、なんの話?
「そう。サラさん達DJはホテルに滞在してるから知らないだろうけど…スタッフ寮はね、異性交遊は禁止なんです。だって、それ許しちゃったら若い男女が入り乱れて、ヤリたい放題ですもんね。もちろん隠れてヤッてる奴らはいますよ。でもね、万が一トラブルになったら…」
「なった、ら…?」
あたしを見下ろすシュンくんは、とても愉快そうだ。
「…両名とも、ソッコー、クビです。」
「クビ…?」
「そうです。問答無用で、どちらも山を下りなきゃいけない。」
いつのまにか黒い笑いが彼の顔に広がっていた。
――…この子…・・