S・S・S
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「うーーーー!寒いっ!」
大崎くんが入ったあとで湯気が充満してるとはいえ、やっぱり洗い場は寒かった。
深夜に10分もかけて外を歩いてきたから、身体は芯から冷え切っていて。
とにかく1秒でも早くお湯に浸かりたいあたしは、掛け湯をして、まっすぐに露天へ通じるドアを―――…開いた。
その扉は、“天国のドア”か“地獄の門”か。
あたしはね、ダンテやロダンよりも、松任谷由実がイイ。
だって、ゲレンデの恋のお話なんだもの。
ねぇ。
そーでしょ?!