とある堕天使のモノガタリⅡ ~MIDRASH~



『駄目だ!今バジリスクが黄泉の門からいなくなったら大変な事になる!』



何を言っているとでも言う様に右京は訝しげにニックを睨んだ。



『それで昨日も“バジリスクの使い”だったわけね…』


『天界ならまだしも人間界に降りる事は相当な理由がない限りないだろうな…』



ニックは顎髭を擦りながら何か考え込んでいるようだった。



『ところで二人とも仕事するんだろ?俺ちょっと虎太郎のとこに用があるから出掛けて来るよ。』


右京はそう言うとコーヒーを飲み干して立ち上がった。



「…遅くなる?」


「すぐ帰って来るから。」



不安そうな忍に優しく微笑むと少し屈んでキスをした。


『じゃあニック。よろしくな。』



『おう』と手を挙げて応えたニックを見て右京はさっさと部屋を出て行ってしまった。



『さあ、ニコール。私達もお仕事にしましょう。手伝える事があったら言って下さいね。』



やる気満々の忍にニックは笑いながら『OK』と言ってリビングへと向かった。


忍はそれを見て満足そうに後を追うのだった。





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