意地悪な君の彼女は大変
誰なのよっ!もう意味分かんない!!
頭はボシューボシュー、怒りで沸騰する。
予想したくないことばかりが浮かび上がり、それを否定するように首を振るが、あたしのネガティブ思考は止まることを知らない。
―――――もし、浮気だったらどうしよ…。
今一番厄介な妄想はこれだ。
自分で問いながら泣きそうになる。
うう…もうヤダ……。
そんなあたしに、注文したレモンティーを持ってきてくれた店員さんが怪訝な顔をしたのが視界の隅に映った。
―――――――♪~♪~
「ヒッ…!」
引き攣った悲鳴を反射で上げてしまい、もう遅いのに口を手で塞ぐ。
瑚珀達にバレていないか、様子を窺うと楽しそうに談話していてこちらに気付いた感じではない。
ホッと安堵するのも束の間、ケータイの画面を見て今度は顔が強張った。