あたしの執事

大輔さんはいつものように接してくれた。


最初に話を持ちかけてきたのは、大輔さんの方だった。


「そういえば…テストの結果出ましたよ!」


そう言って、大輔さんは腰巻きのエプロンのポケットから紙を出して、結果を教えてくれた。


「英会話は一位でした」



国語…二位
理科…五位
社会…三位



次は頑張った数学だった。



「数学は…」
大輔さんはためていう。


大輔さん…早く言ってよ…。


私は足をドタバタさせながら結果を待った。



「数学は二位でした!いつも頑張ってましたもんね」


いつも頑張ってた…?



大輔さんに内緒でやってたはずなのに…やっぱり大輔さんには何でも分かっちゃうんだ…。


私は信じられなくて、ポカーンとしていた。



いつも最下位だった私が、二位を取れるなんて凄く嬉しかった。




頑張ったかいがあったな…本気で思った。
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