あたしの執事
翌日、私は朝からケーキを作っていた。
大輔さんを起こしたら悪いから…という理由で、理事長に頼んで、調理室を借りる事にした。
白いクリームに包まれたスポンジから、私が全部本を見て真剣に作った。
私の隣には、調理師の人がいたけど、手伝わないように頼んだから、私の作っている姿をじっと見ているだけ。
「できた…」
私は鼻に生クリームを付けながら、ケーキを上に上げた。
私だけで作ったケーキ…。
喜んでもらえるかな…♪
「ココロ様…お鼻に生クリームが…」
そう言って調理師の人は、生クリームを拭き取ってくれた。
「ありがとうございます!」
私は、すぐに大輔さんのいる部屋に向かった。
庭を走ってる途中、小鳥達の鳴き声が聞こえ、私は空を見た…。
クカイブルーの空に白い飛行機雲が一直線に引かれた。
羽ばたく小鳥達…。
庭の木には、イルミネーションの光が朝だというのについていた。
クリスマスなんだ…。
私の家に大輔さんが来るんだ!
朝からワクワクが止まらない。
私は、寮に入り、部屋のドアを開けた。