あたしの執事


翌日、私は朝からケーキを作っていた。


大輔さんを起こしたら悪いから…という理由で、理事長に頼んで、調理室を借りる事にした。


白いクリームに包まれたスポンジから、私が全部本を見て真剣に作った。



私の隣には、調理師の人がいたけど、手伝わないように頼んだから、私の作っている姿をじっと見ているだけ。



「できた…」


私は鼻に生クリームを付けながら、ケーキを上に上げた。



私だけで作ったケーキ…。
喜んでもらえるかな…♪



「ココロ様…お鼻に生クリームが…」


そう言って調理師の人は、生クリームを拭き取ってくれた。



「ありがとうございます!」


私は、すぐに大輔さんのいる部屋に向かった。


庭を走ってる途中、小鳥達の鳴き声が聞こえ、私は空を見た…。


クカイブルーの空に白い飛行機雲が一直線に引かれた。


羽ばたく小鳥達…。



庭の木には、イルミネーションの光が朝だというのについていた。


クリスマスなんだ…。
私の家に大輔さんが来るんだ!



朝からワクワクが止まらない。



私は、寮に入り、部屋のドアを開けた。
< 62 / 127 >

この作品をシェア

pagetop