僕らの赤い糸は最初から
「…大丈夫、俺がいるから。
泣いてもいい…。」
この声は…恭哉??
「絵里には俺がいるだろ??」
優しそうなその声と一緒に
小さく、泣いている声が交る。
この声を俺は知っていた。
でも、俺の知っているそいつは、
泣いたりなんかしない奴で、
いつも笑ってて、
いつも、いつも…、
『他人の気持ちを一番に考える奴だった』
そこで初めて、
渡草が無理をしている事に気がつく。
あぁ、俺は何も分かっていなかった。
アイツはずっと一人で苦しんでいて、
なのに俺は…。
自分が今、一番そばにいると思っていた。
でも、それは違くて、
渡草の心の支えが恭哉だった事に
少し、苦しくなった。
そして、お互いを守るように
寄り添う二人を見て、
すごく、すごく、
『羨ましいと思ったんだ。』