オフィスの甘い罠
「何をくだらないことを
行ってるんですか、金城さん。

まったく数年ぶりの再会
だってのに」



初めてその男――柊弥って
ヤツが言葉を発した。



体に心地好く響く、低い声だ。



「ん? キミは相変わらず
そっけないなぁ!

それなのに女にはモテるん
だから、本当にタチが悪い!」



ガハハと笑い続ける金城
さんに、あきれた仕草で
足を組み直す“柊弥クン”。



その時ヘルプでつく数人の
女のコがやって来て、
テーブルは一気に
賑やかになった。



あたしとヘルプのコは
改めて自己紹介して、
二人のお客の相手を始める。



だけど――柊弥ってヤツは
全然デレデレもしなくて、
相変わらず尊大な態度で
ソファにどっかと座ってた。
< 26 / 288 >

この作品をシェア

pagetop