大好きな君にエールを*番外編
「すっ、すみませんっ。大丈夫ですか!?」
すぐさま謝った。だって、他校生で知らない人にぶつかってしまったのだ。
「あ、大丈夫」
そう言った、長身でガタいのいい男の子のブレザーには『Karyu』の文字が入っていた。
「あ、あの!」
「あ?」
「か、かり、花龍高校ですか?」
つい、聞いてしまった。でも言った後に何をしてしまったんだ自分……と後悔をしていた。
「…………だったら?」
「いえ!何もありません!た、ただ知り合いがいまして!」
知り合い?荒ちゃんが?あたし、何言ってんのよ、バカ。荒ちゃんは彼氏じゃんか。
「ふーん」
「あ!違いまして!その、知り合い以上の関係というか……友達以上でして……」
わー!!!何を解説してるんだろう。
「遠距離?」
「そうです!」
「…………へぇ」
あぁもう、自分は何をしてるのか。初対面の人に何をベラベラと話しているんだ。