大好きな君にエールを*番外編
「アホ!誰が泣くか。ほら、前の方に行こう」
ぶっきらぼうに言うシゲだけど、何年幼なじみやってると思ってんの。バレバレだっての。
「シゲさんじゃないっすか!!」
野球部のユニフォームを来た1年生らしい子がシゲを見て声を上げた。すると、周りの部員や花龍の生徒もこちらを見た。
「おぉ、元気だったかー?」
「元気も何も……え?なんでココに?」
「お前らと戦いに来たんだ、バカヤロー」
後輩の頭をガシガシッとするシゲ。後輩達は嬉しそうな表情を見せた。
「シゲさん!あの……」
すると、1人の子があたしを見てシゲに尋ねた。つ、ついにこういうシーンが来てしまった。
「あぁ、俺の女!」
やばい、胸キュン。シゲ、やばいよ、カッコ良く見えるよ。
「いつのまに!?」
「またゆっくり話してやるから、ほら応援しようぜ!あっ、そこ空けてくれっ」
シゲの後に続いて、応援席に入らせてもらったけど……緊張するなぁ。