大好きな君にエールを*番外編





言ってから、後悔。俺今すごい恥ずかしいこと言ったよな?


「ご、ごめ…」


「あたしも嬉しいっ。荒嶋くんの彼女になれるの嬉しいよっ」


どこか幼くて、でも可愛いと思ってしまう倉橋の笑顔。俺もつい笑ってしまった。


「か…帰ろっか」


どちらからともなく寄り添った。手はまだ繋がない。…繋げない。俺も倉橋も恥ずかしいから。


「あのさ、倉橋」


「ん?」


「あ……麻帆って呼んでいい?」


やっぱりイキナリ呼び捨てで、しかも名前ってまずかったかな?


「うんっ。いいよ!じゃあ、あたしは…」


「康也で…」


「…あの、荒ちゃんでいい?」


あ…荒ちゃん?今まで誰からも呼ばれたことないんですけど?


「なんで荒ちゃんをチョイス?」


「か…彼女としての呼び名がほしくて」






< 32 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop