大好きな君にエールを*番外編
手にも背中にも緊張の汗をかいていた。倉橋の顔が見れず俯いていた。
沈黙の空間が俺たちを包む。倉橋…何か言ってく…
「あたし…」
倉橋が口を開いた。
「あたしも…剣道が好き」
一緒の言葉?心で笑いながら、倉橋のつま先がもじもじ動いているのを見つめていた。
「……け、剣道も好きだけど、荒嶋くんも…………好き」
ビックリして顔を上げた。目の前にははにかんで笑う倉橋。
「……マ、マジ?」
「…荒嶋くんこそ」
「ほ、本当に決まってんじゃん」
夢かと思った。
目の前で照れている倉橋が信じられなかった。
「く…倉橋」
「な…何?」
どぎまぎしながらも…一応聞きたいこと聞く。
「俺たちって…その…か、カレカノになるのか?」
「…荒嶋くんが嫌なら別に…」
「い、嫌なわけない!めっちゃ嬉しいしっ」