優しさに弱い少女

悪役にも心はある



「ねぇ、どうしてあたしの誘いに断らなかったの?茜さんのお見舞い行ってあげなよ」


ほんとは
行ってほしくない


だけど、あたしの立場じゃないから

彼女が一番だから…


あたしはこうするのが一番だと思った


「お見舞いは後で行く」


え?


「あたしのことはいいから…」


お願い、ほっといて


「友さ、
寂しそうな顔していつも俺をみてるから…」


寂しかったよ


寂しいけど、あなたの隣はもうないでしょ?

優しくしないでよ


「優しくしないで…余計寂しくなる。やめて。」


泣かずに
言えなかったあたし。



だめだなぁ




< 6 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop