コスモス
「検査、どうだった?」
「別に…普通」
「なんだよそれ」
ははっと笑いながら、僕はベッドの横の椅子を引く。
頬を膨らませた明日可は、僕に向かって言った。
「だって!なにも今日検査しなくてもいいじゃん!せっかくのシュウの誕生日なのに…。結局会えるのは夕方からになっちゃったし…」
…そうなのだ。
僕は今日一日はあけておくつもりだったが、明日可の検査が入ってしまったのだ。
受験勉強で丸一日会える日なんてほとんどなかったから、明日可は今日をとても楽しみにしていた。
ふくれっ面の明日可の頭にぽんっと手を乗せて、僕は笑った。
「仕方ないって。検査は大事だろ?そのかわり今日は、面会時間ギリギリまでいるからさ」
「…泊まってってよ」
「いや、それはちょっと…ねぇ」
「ケチーッ」
ぷぅっと頬を膨らます明日可。
その真似をする僕。
2人は同時に吹き出した。
明るい笑い声が、病室に響き渡る。
…少しの時間だけど、この日を明日可と迎えられることが、幸せだった。