コスモス
カズの言葉を思い出しながら、僕は続ける。
「不可能じゃねぇよ。明日可が呼ぶならいつでも行くよ。言っただろ?…1人じゃ死なせないって」
力強く、僕は言った。
「…1人じゃ死なせねぇよ。2人で生きるんだよ。どこにいても、それは変わんねぇよ」
明日可の顔が歪む。
僕も唇を強く結ぶ。
…その時だった。
「明日可ちゃん、消灯よ」
ガラッとドアが開き、看護師さんが入ってきた。
「明日可ちゃん?」
「あ…っ、いえ、はい、わかりました」
「電気消すから、まだ起きてるなら枕元の電気つけてね」
ニコッと笑った彼女は、部屋の電気を消して出ていった。
「じゃあ、おやすみなさい」
「はい、おやすみなさい…」
…ガラッと扉が締まり、廊下を行く足音が遠ざかる。
「…何でシュウ、隠れるの?」
…枕元の電気を付けた明日可が、ベッドの横にしゃがみこむ僕に向かって言った。