終ワラナイモノ①

二人の関係

――拓海Side

雑誌を読んでいる俺はふと時計に目を移す。

17時半…

『そろそろか』

腹減ってきたし、行くか。

雑誌をソファーに置き、玄関へと向かう。

そしてドアを開けて家を出た。

莉奈の家の玄関の前まで行き、とりあえずインターフォンを押す。

…―

『出ねぇ』

二階にでも行ってんのか?
ドアに手をかけてみると開いた。

無用心なヤツ。

中に入り靴をぬいでいるとドカっと音がした。

何やってんだよ…

リビングまで行き、音がした方を見る。

―…

寝てやがる…

しかも床で…

さっきの音、コイツがソファーから落ちた音か。

ホント相変わらず寝相悪ぃ。
俺は莉奈の寝顔を見る。

それに無防備。

入ってきたのが俺じゃない男だったら襲われるな。

そんな事を思いながら俺は莉奈を眺めていた。

寝てるし、どうするか…
莉奈が起きるの待つのもな…

とりあえず莉奈をソファーに戻すか。

俺は莉奈のところに行き莉奈を持ち上げた。

『軽…』
思わず声が出るほど軽かった。

コイツちゃんと食ってんのか?

そう思ったが一応莉奈をソファーに戻しておいた。
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