**お隣さんで幼なじみ**


「真綾」


そう敦司が呼んだ。


「な、なに?」


里菜は唖然と私達を見つめていて、鳴海は険しい表情をしている。


「もう一度、幼なじみになってくれる?」


「う、うん!」


「サンキュ」


そう言って敦司は席に着いた。

10秒くらいボーっとしていると、

「真綾良かったね。幼なじみに戻れたじゃん!」


「そうだね…」


「さっ、あんたも早く席に着きな。数学始まっちゃうよー」


里菜はさっさと席に戻っていった。

鳴海もすでに席に着いていた。

…また幼なじみか。

好きなヤツって誰?

……。

やっぱりまだ胸が痛いよ…。


< 88 / 260 >

この作品をシェア

pagetop